とうとうきたか

LOFTにジュンク堂が入った時点で完全にヤバイと思っていましたが…


アイエ駅前店5月末閉店 仙台駅西口の老舗書店また撤退[河北新報]


 JR仙台駅西口の老舗書店「アイエ書店駅前店」が5月末で、37年の歴史に幕を下ろすことが12日分かった。駅前の好立地を生かし、通勤、通学者を中心に親しまれてきたが、ジュンク堂書店(神戸市)、丸善(東京都)など大型書店進出の影響を受け、売り上げを確保できなくなった。雑誌を扱うコンビニエンスストアの進出もあり、ここ数年、老舗書店の駅前撤退が続いている。

 駅前店は1968年12月に開店した。ビルの1、2階を利用した売り場面積は約450平方メートルで、取り扱い書籍数は約11万冊に上る。県内に5店あるアイエ書店の基幹店として、約10年前のピーク時には1カ月に約8000万円の売り上げがあった。

 仙台駅周辺で大型店の進出は、97年のイービーンズにジュンク堂仙台店(売り場面積約3000平方メートル)が開店したのをはじめ2002年、アエル丸善(同約1800平方メートル)、03年、ジュンク堂仙台ロフト店(同約1500平方メートル)と続いた。

 アイエ書店は文庫や新書を充実させるなどの工夫で対抗。従業員の勤務体制を見直し人件費を抑え、レジカウンターを減らすなど経費削減に努めたが、売り上げはピーク時から半分に落ち込んだ。

 相江吉信社長は「書籍は再販制度があり、価格では競えない。同じ値段なら客は選択肢の多い店を選ぶ。売り上げを維持することも難しくなった」と説明する。大型店の品ぞろえに打つ手を失ったという。

 かつて駅前にあった地元老舗の協同書店は99年、高山書店駅前店は2000年にそれぞれ撤退した。県書店商業組合理事長を務める金港堂(仙台市)の藤原直社長は「コンビニの増加も、雑誌の売上比率が高い中小書店にとって大きな痛手だ」と話す。

 老舗店舗の撤退が続く仙台駅前について、「大型店が3店舗隣接する福岡市などと比べて競合店が少ない」と言い切る船木照道丸善仙台アエル店長は、「まだまだ出店の余地はあり、競争は将来もっと激しくなる」とみている。



これでまたひとつ、学生時代に学業のため、趣味のため、そして時間つぶしのため(これは今でも)通いつめた書店がなくなります。今でも愛用させていただいているのに、寂しい限りです。
今でも、探し物をするときは真っ先に駅前のアイエへ行きます(まぁ駅に近いせいもありますが…これって立地的にかなり優位だと思うのですがね?)。ジュンク堂はイービーンズやLOFTの上階にあるため、人ごみを掻き分けてまで行こうと思わないし、個人的に品揃えがミーハーな感じがしてあまり好きではありません。今はそういう品揃えでないとやっていけないのかもしれませんが…。
書店の個性は品揃えで競う時代は終わったのですね。Rumbaは仙台駅前のこれまた今はなきVIVREの地下2階、地下鉄出入口にあった八重洲書房が大好きでした。あんな面白いラインナップ、見たことがなくて時間があれば通っては棚を眺めていました。なくなったときは哀しかったなぁ…。まぁ、LOFTのヴィレッジヴァンガードなんかはそういう独特なジャンルに入るのかも知れませんが。
そういう意味では、ここ数年アイエも確かにすっかり没個性的な品揃えになってしまっていましたね。欲しい本は本屋ハシゴしなくても、ネットで探せば何らかの手段(運がよければオークションで絶版本見つけることだって可能)で手に入れることができる時代になってしまった今、実在の書店の存在価値はどう変化していくのでしょうか。