仙台牛タン関連記事を読んで

本日7/31、読売新聞朝刊にこんな記事がありました。

仙台牛タン危機、店は6割減…米産禁輸に豪高値
 仙台市で名物の牛タン焼き専門店が相次いで店を閉め、店舗数が1年半前の4割に激減している。BSE(牛海綿状脳症)による米国産牛肉の輸入禁止に加え、オーストラリア産の高騰がダブルパンチとなったためで、「このままでは名産が消えてしまう」と業界団体は米国産の早期輸入再開を望んでいる。

 国内のBSE問題で消費落ち込みに苦しんでいた牛タン焼き店に2003年12月、材料として頼っていた米国産の輸入禁止が追い打ちをかけた。各店は仕入れを豪州産に代えたが、輸入量が少ないことから価格がみるみる上がり、現在では禁輸前の6倍にもはね上がっているという。

 仙台牛たん振興会によると、市内に約100店あった専門店は「売れば売るほど赤字になる」と閉店や休業が相次ぎ、現在営業しているのは40店ほど。店舗の家賃だけを払い、輸入再開まで休業しているところもある。

 老舗や有名店も状況は厳しく、57年の伝統を持つ「旨味(うまみ)太助」は値上げし、1人前の枚数まで減らしたものの採算が合わず、ウナギ丼や馬刺しなどのメニューを加えた。店長の佐野八勇(はつお)さん(61)は「牛タン焼き以外を出すのは断腸の思いだが、店をたたむわけにはいかない」と苦しい胸の内を明かす。

(2005年7月31日15時21分 読売新聞)

実際の新聞の記事には続きがあって、

 中国産を利用する店も出てきた。口蹄疫発生国のため、ゆでた状態でしか輸入されず、脂分や歯ごたえが失われて牛タン焼きには向かないとされている。そこで、市内に14店舗ある大手の「牛たん炭焼 利久」はみそ焼きにして出している。同市青葉区・中央通り店長の室文二さん(37)は「なんとか納得してもらえる味になったはず」と話す。
 こうしたことから、振興会は「一日も早い輸入再開を」と外食関係団体などとともに21日、政府に米国産の輸入再開を求める、決起集会を開いた。

先日、利久の牛タンをいただく機会があったのですが、確かにみそ焼きがセットになって出てきました(というか選択の余地なし)。そのみそ焼きは、牛タンとは思えぬほどふにゃふにゃして歯ごたえがなく、まさに上の記事の通りでした。当時は知らなかったので、牛タンを食べているとは思えず、でも何を食べているのか全く想像がつかなくて、ちょっと不気味さも感じていました。でも、通勤途中にある利久は、会社から帰るころは結構盛況で、(なんだ、はやってるじゃん)と思いつつ、自分は行く気がしないでいました。
皆さん商売でいらっしゃるので確かに状況的には困ったことだと思いますが、「仙台名物」と大々的に銘打ってる割にはそれらが輸入品だったということをこのたびの禁輸で知り(まあ勉強不足だったことは否めませんが、こういう地元の人は多いのではないかと思います)、地元消費者としては正直かなり興ざめです。
県外から友人が来ると案内していた牛タン屋ですが、今後は地元産のネタを使った、信用できる美味しい寿司屋にでも連れて行こうと思っています。BSEが不安というのも多少ありますが(Rumbaくらいになるともうかなり高い確率で口にしているような気がするが…)、少なくとも私は、輸入が再開されても、積極的に行こうとは思わないな…。